社会人になりたての僕は、狭いワンルームの真ん中で大の字になって天井を見上げていた。
慌しく過ぎ去っていく毎日にも慣れ、初めての一人暮らしを楽しめるようになっていた。
時はゴールデンウィーク。
ゴールデンウィークという言葉は、サービス業界が年度一発目の商戦のために作り出した造語らしい。
そのため、国営放送ではゴールデンウィークというフレーズは使われないというのだ。
と言っても、誰かに聞いた話で本当かは分からない。
さて、このゴールデンウィーク。
疲れきった体を休めるには長過ぎ、遊ぶには短過ぎる。
かと言って、一人暮らしを始めて早々に帰省するには気が乗らない。
だから、僕はこうして天井を見上げているのだ。
目が覚めると外はすっかり暗くなっていた。
朝から何も食べていないせいか、お腹がすいている。
「こんな時にご飯を作ってくれる彼女でもいたらなぁ」
誰もいない部屋で、天井に向かって呟いた。
~つづく~
初夏の風音~第二話~
慌しく過ぎ去っていく毎日にも慣れ、初めての一人暮らしを楽しめるようになっていた。
時はゴールデンウィーク。
ゴールデンウィークという言葉は、サービス業界が年度一発目の商戦のために作り出した造語らしい。
そのため、国営放送ではゴールデンウィークというフレーズは使われないというのだ。
と言っても、誰かに聞いた話で本当かは分からない。
さて、このゴールデンウィーク。
疲れきった体を休めるには長過ぎ、遊ぶには短過ぎる。
かと言って、一人暮らしを始めて早々に帰省するには気が乗らない。
だから、僕はこうして天井を見上げているのだ。
目が覚めると外はすっかり暗くなっていた。
朝から何も食べていないせいか、お腹がすいている。
「こんな時にご飯を作ってくれる彼女でもいたらなぁ」
誰もいない部屋で、天井に向かって呟いた。
~つづく~
初夏の風音~第二話~
PR
トラックバック
トラックバックURL: