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2025/05/10 16:08 |
初夏の風音~第五話~
電話は彼女からであった。
紹介してくれる友達が残業で、少し遅れてるそうだ。
見知らぬ街で、どのように時間を潰そうか考えたが、そのまま待つことにした。
待ち合わせの時間を10分ほど過ぎた頃、彼女が友達を連れて申し訳なさそうにやってきた。
「気にしないでいいよ」と言いながら、彼女が連れて来た友達を見た。
「綺麗な人だな」と思ったが、口にはせず、心の中に留める事にした。

挨拶も早々に、3人で近くの居酒屋に入った。
友達が綺麗なことは嬉しいが、何よりも彼女が不意に見せる悲しげな表情が気にかかっていた。
すると、酔いが回った彼女は唐突に彼氏と上手くいっていないことを話し始めた。
綺麗な友達は、的確なアドバイスをしながら、時折僕に意見を求めてきた。
きっと、この人は仕事もキッチリこなす人なのだろうなと感心しながら、そのアドバイスを聞いていた。

3時間ほど話した頃だろうか。
時計を見ると、その時は過ぎていた。
そう、彼女の終電の時間が過ぎていたのだ。
だが、肝心な本人は喋りつかれたのか目がうつろである。
それに気づいたお友達は、彼女の実家に連絡をいれていた。
その対応の早さにつくづく感心していた。

この後はどうするか友達と相談していると、彼女が僕の家で飲もうと言った。
友達は少し考え、その意見に同意した。
全くもって僕は意見を言っていないが、僕は聞かれたところで断れる自信がなかった。

そうして、僕の家に始めて女性が来た。
友達と、その友達。
途中のコンビニで買ってきたビールを飲みながら夜中まで話し続けた。
いつの間にか、僕たちは眠っていた。

~つづく~
初夏の風音~第六話~
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2007/08/27 23:49 | Comments(0) | TrackBack() | 初夏の風音

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