『a short story』をご覧の皆様へ
『初夏の風音』・『放課後のハミング』をお読みいただきまして、ありがとうございます。
上記の二作品を書上げまして、現在は次回作の構想中です。
今回は、次回作についてのお知らせです。
当blog小説は、『事実を織り交ぜたフィクション』をコンセプトにしておりますが、次回作は完全なるフィクションで行こうと考えております。
事実を織り交ぜると言いましても、私には22年分の経験しかございません。
『放課後のハミング』の終盤から、その経験を元にフィクションを書いてみたいと思うようになりました。
次回作はタイトルも未定ですが、今週中には着稿する予定でおりますので、今しばらくお待ち下さい。
加えて、お願いがございます。
現在、一日平均で7・8人の方々にお読みいただいております。
小説を書いていますと、その文章から何が伝えられたかが気になってきます。
少しでもいいので、感想などを書いていただければ、幸いと思います。
今後の作品も一生懸命書き上げて行きますので、ご理解ご協力をお願いいたします。
それでは、次回作の公開まで暫しお待ち下さい。
megane
雑踏の影~第一話~
『初夏の風音』・『放課後のハミング』をお読みいただきまして、ありがとうございます。
上記の二作品を書上げまして、現在は次回作の構想中です。
今回は、次回作についてのお知らせです。
当blog小説は、『事実を織り交ぜたフィクション』をコンセプトにしておりますが、次回作は完全なるフィクションで行こうと考えております。
事実を織り交ぜると言いましても、私には22年分の経験しかございません。
『放課後のハミング』の終盤から、その経験を元にフィクションを書いてみたいと思うようになりました。
次回作はタイトルも未定ですが、今週中には着稿する予定でおりますので、今しばらくお待ち下さい。
加えて、お願いがございます。
現在、一日平均で7・8人の方々にお読みいただいております。
小説を書いていますと、その文章から何が伝えられたかが気になってきます。
少しでもいいので、感想などを書いていただければ、幸いと思います。
今後の作品も一生懸命書き上げて行きますので、ご理解ご協力をお願いいたします。
それでは、次回作の公開まで暫しお待ち下さい。
megane
雑踏の影~第一話~
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「だから、何でこれじゃダメなんですか!」
「仕方がないだろ、先方の意向だ。」
「意向って・・・。結局、何になったんですか!」
「繰上げで次点が選ばれた。」
「何で、あんなのが!」
「とにかく、先方の意向とあっちゃ、うちは従うしかない!」
僕の職業はコピーライター。
この仕事に就いて七年目になる。
元々は小説家を目指していたのだが、先輩の誘いを断りきれずこの会社に入った。
うちの会社は、広告業界では三位だが、大企業相手の仕事しか受けない。
入社三年目になった頃、飲料メーカーから受注があった。
社運を賭けた新製品のプロモーションをうちに発注して来た。
そのコピーが社内コンペによって選ばれることになった。
僕は、下積みではあったがこっそり応募した。
自信がなかったと言えば嘘になる。
嬉しいことに僕のコピーは、そのコンペで取締役の目に留まった。
社運を賭けた新商品は爆発的な当たりとなり、受注額とは別に成功報酬も出ることになった。
僕は、その功績を認められ臨時ボーナスを貰う事が出来た。
加えて、入社三年目にしては異例の、アシスタントチーフに昇格となった。
その後もそれなりに業績を挙げ、今年から三十路手前にしてチーフとなった。
チーフになっての初仕事が、今回の菓子メーカーの新製品プロモーションである。
僕は、それこそ寝る間も惜しんで取り組んだ。
帰宅すると日が変わっている日々が毎日のように続いた。
先週、メーカーとの合同プレゼンがあったのだが、社内推薦が付いたプレゼンが倒された。
念の為と、予備に持っていたコピーが選ばれたのだ。
僕は納得がいかなかった。
練りに練ったプロモーションに、思いつきのコピーで販促をしなければいけないというのだ。
結果を聞かされてから今の今まで、自分自身で解せていない。
「じゃぁ、僕はこのプロモーションを降ります。」
「何を言っているんだ!今さら引き継ぎなど出来るわけないだろ!」
「僕は、この仕事に誇りを持っています。それを曲げることは出来ません。」
「先方あっての受注だ!冷静になれ!」
そう言うと、部長は席を外した。
「やってられるかよ!」
一人きりになった会議室で、僕はそう呟いた。
~つづく~
雑踏の影~第二話~
「仕方がないだろ、先方の意向だ。」
「意向って・・・。結局、何になったんですか!」
「繰上げで次点が選ばれた。」
「何で、あんなのが!」
「とにかく、先方の意向とあっちゃ、うちは従うしかない!」
僕の職業はコピーライター。
この仕事に就いて七年目になる。
元々は小説家を目指していたのだが、先輩の誘いを断りきれずこの会社に入った。
うちの会社は、広告業界では三位だが、大企業相手の仕事しか受けない。
入社三年目になった頃、飲料メーカーから受注があった。
社運を賭けた新製品のプロモーションをうちに発注して来た。
そのコピーが社内コンペによって選ばれることになった。
僕は、下積みではあったがこっそり応募した。
自信がなかったと言えば嘘になる。
嬉しいことに僕のコピーは、そのコンペで取締役の目に留まった。
社運を賭けた新商品は爆発的な当たりとなり、受注額とは別に成功報酬も出ることになった。
僕は、その功績を認められ臨時ボーナスを貰う事が出来た。
加えて、入社三年目にしては異例の、アシスタントチーフに昇格となった。
その後もそれなりに業績を挙げ、今年から三十路手前にしてチーフとなった。
チーフになっての初仕事が、今回の菓子メーカーの新製品プロモーションである。
僕は、それこそ寝る間も惜しんで取り組んだ。
帰宅すると日が変わっている日々が毎日のように続いた。
先週、メーカーとの合同プレゼンがあったのだが、社内推薦が付いたプレゼンが倒された。
念の為と、予備に持っていたコピーが選ばれたのだ。
僕は納得がいかなかった。
練りに練ったプロモーションに、思いつきのコピーで販促をしなければいけないというのだ。
結果を聞かされてから今の今まで、自分自身で解せていない。
「じゃぁ、僕はこのプロモーションを降ります。」
「何を言っているんだ!今さら引き継ぎなど出来るわけないだろ!」
「僕は、この仕事に誇りを持っています。それを曲げることは出来ません。」
「先方あっての受注だ!冷静になれ!」
そう言うと、部長は席を外した。
「やってられるかよ!」
一人きりになった会議室で、僕はそう呟いた。
~つづく~
雑踏の影~第二話~